設立趣旨

わ が国は、戦後、経済復興と平行して社会福祉を充実させてきた。児童福祉法、身体障害者福祉法に始まり、精神薄弱者福祉法(現知的障害者福祉法)、精神保健 法、生活保護法など、数多くの福祉に関する法を制定し、これを実現してきたのである。経済と社会福祉の充実により、豊かな日本を作ってきたといっても過言 ではないだろう。そして、社会福祉は経済と同様、その時代によってニーズが変化してくるため、日々改革が行われている。

上記の改革によ り、社会福祉は社会の変化に対応したものとなってはきている。しかし現在、それを受け入れる人心等社会の器(基盤)はまだ出来上がっておら ず、障害者や社会的入院者、又は就労意欲があっても生活困窮のために住居の契約が整わない人等(以下「社会的弱者」という。)が生活する基盤を持てないで いる。彼らはその地域に居住し、生活したくても住む場所を提供してもらえず、それが故に職にも就けないという悪循環に陥っているのである。そのため、住居 に対する支援が喫緊の課題となっている。住まいを求める側(行政・病院・家族)の状況を把握し、受け入れる側(業者・大家)の理解を求め、円滑な契約によ る地域移行を実現させる必要がある。

そこで、彼ら社会的弱者が、切に地域に居住するという望みや期待に応えるべく、また、社会弱者の地域 生活支援と子育てや就労待機者などの生活困窮者へ安全 な住まいの提供を目的とした支援活動の必要性を痛感し、行政、医療業者、大家をつなぐ居住サポート支援を目的として、法人の設立を決意した。

これらの活動を行うにあたり、公共性が高いこと、法人格を有していなければ十分な活動ができないと考え、特定非営利活動法人東京こうでねいと を設立することとした。

平成22年6月14日

発起人一同